切抜小説 仲間由紀恵 with ダウンローズ編

質問を向けられた博士は、逡巡した表情を見せ、しかし口を開いた。
「……仲間由紀恵 with ダウンローズのサウンドで相殺します。」
「ふざけるな!」
防衛省の高官が怒気を孕んだ喝で博士の話を遮った。会議室に緊張が走る。
仲間由紀恵 with ダウンローズだと?奴らが引っ越しおばさんの騒音を消せると?」
「計算上、可能です。データを御覧に入れましょうか?」
即答する博士に、高官は溜飲を下げざるを得なかった。
「……結構だ。ただし、問題は残るぞ。奴らは集まるのか?」
「既に動いています。」
博士が不敵に微笑む。


「まるっとお見通しだ!」
「カーット!……オッケー!」
『TRICK』新作の撮影はいよいよ大詰めとなっていた。
次の出番まで少しまで休もうと、ロケ車に戻ろうとする仲間にスタッフの一人が駆け寄ってきた。
「仲間さん、仲間さんにお会いしたいという方が……。」